2007年04月23日
久々にPublic Domainのコンテンツを配信しているサイトを紹介するよ、というお話。 今回は、A Jazz Anthologyと いうオールドジャズを扱ったサイトです。 このサイトでは、Public Domainにあるジャズを大量(今日の時点では、15,429曲)にコレクションし、無料で配信している。 新しいPublic Domainコンテンツも毎日のように追加されており、1日に25〜30曲ずつ増えている。 ただ、1つ難点があって、無料で楽しむ場合にはReal Playerを利用しなければならない。 これは無料で利用できるファイル形式が.ramであることに由来する。 もちろん、mp3でのダウンロードも提供し ているのだけれども、こちらのほうは有料となっている。 こちらは3ヶ月で5ドルのサブスクリプションであり、ダウンロード数の制限はない。 ダウンロードし て携帯音楽プレーヤーに転送したいという人にはいいだろう。 とりあえずは無料で利用してみて、その後気に入ったら有料サービスに申し込んでみるのもいいか もしれない。 1ヶ月につき、2ドルかからないわけだしね。
ジャズって言われてもあんまり聴いたことないし、敷居が高そうだなぁと思われる人も多いことだろう。 しかし、ジャズなんてのはそんなに高尚なジャンルではな い。 ジャズというだけで、なんか畑が違うなぁと思っている人がいるのであれば、是非一度聞いてほしい。 もちろん、ジャズというジャンルは非常にクリエイ ティブであり、一般には理解されにくいところもあるけれど、その起源は人々の中に根ざしていたものである。 そして、よくよく聴いてみると、それは今でも脈 々と受け継がれている。 いわゆるクラシックのようにやんごとなき方々によって育てられた音楽とは異なり、今でも人々の中に息づくことができる。
ジャズに対しての敷居の高さを感じるのであれば、それは単に音楽業界の戦略の結果、そう見えるだけかも知れない。 ジャズは売れない、という解釈が人々からジャズを遠ざけ、音楽=ポピュラーミュージックであるという認識を植えつけたに過ぎない。
もちろん、これまでジャズを聴いてこなかった人が、さぁこれから聴いてみようという機会を与えられてもなかなかとっつきにくいところはあるだろうが、それ でもオールドジャズは比較的聴きやすいものが多い。 というのも、その時代にはジャズは大衆の中に確実に息づいていたからである。
そんなオールドジャズも今ではパブリックドメインとして利用可能になっている楽曲が多数ある。 そのような楽曲を提供してくれるのが、 A Jazz Anthologyというサイト。 たとえ、ジャズをあまり知らなくても、Charlie Parker、Louis Armstrong、Duke Ellingtonといった大物ジャズアーティストの名前は知っているかもしれない。 そんな人達から聴き始めてもいいと思う。 ちなみに、私のお勧めのジャズアーティストはArt Tatum。
前置きはその辺にして、実際にサイトに行ってみよう。
非常に簡素な作りになっている。
左にナビゲーション、右にコンテンツが並ぶ。
トップページには、アーティストのリストがあるが、これは一部であり、実際に検索をかけると、多くのアーティストが引っかかる。
検索を行うためには、左側のナビゲーションから「Listen」を選択すると、以下のようなサーチボックスが表示されるので、聴いてみたいアーティストがいれば、そのアーティストの楽曲のリストを得ることが出来る。
また、あまりオールドジャズを詳しく知らない人やいろいろ聴いてみたい人のために、サイトの側でプレイリストを作成してくれてもいる。
こちらは、ナビゲーションの「PlayLists」を選ぶと、1時間おきに生成されるランダムなプレイリストを利用することが出来る。
「First
Program」と「Second
Program」があるので、気分で決めてみるといいだろう。
また、新たなコンテンツが毎日20-30曲ほど追加されており、こちらで確認できる。
さて、このサイトなのだけれども、すべてのカタログはPublic Domainにある楽曲だとしており、その全てのカタログを無料で提供している。 ただ、ちょっと残念なのは、無料で提供されるコンテンツのフォーマット が.ramであること。 mp3の提供もしているのだけれども、こちらは有料で3ヵ月で5ドルとなっている。 こちらだと、全ての携帯音楽プレーヤーで利用可 能だ。
せっかく無料で利用できるのだから、このようなサービスは是非利用して欲しいなぁと思う次第です。 というのも、このようなサービスが発展するためには、よ り多くのユーザに利用される必要がある。 たとえ、有料サービスに申し込まなかったとしても、多くの人が利用することが新たなビジネスモデルの構築を促し、 結果としてユーザの利益に繋がることになる。 少なくとも、海賊行為が新たなビジネスに発展することはない。 そのプラットフォームを利用したサービスは展開 するかもしれないけれどね。 結局、違法性を抜きにすれば、海賊行為以上に優れたサービスは存在しないのだから。
とりあえず、もう一度言うと私のお勧めは「Art Tatum」。 音源は戦前のものがほとんどだけれども、決して古さを感じさせない、そしてありえないテクニックを持ち合わせている。 是非、検索して聴いてみてほしい。
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(cc) 2007 heatwave
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